配偶者ビザの申請では、「主張」と「立証」の区別が1つのポイントと聞いたのですが、どういうことでしょうか?
立証責任は申請人にあると聞いているので不安です。
それじゃあ僕が、配偶者ビザ申請の際の「主張」と「立証」の区別について解説するね!
配偶者ビザ申請における「主張」というのは、「私たちは配偶者ビザの許可要件を満たしているから、配偶者ビザをください」というお願いのことですよね?
うん、配偶者ビザ申請で、「要件を満たしていないけど、配偶者ビザが欲しい」という主張をする人はいないから、言い分(=主張)はみんな似たり寄ったりなんだよね。
同じ主張をしているのに不許可になる人と許可される人がいて、その違いが「立証」活動にあるわけですね?
そうそう。立証とは、主張を裏づける証拠を提出することを言うよ。
入管法で立証責任は申請人側にあるとされているから、申請人が立証しない事実は、入管の審査官にとっては本当なのかそうでないのかわからない「真偽不明(しんぎふめい)」の事実だから、基本的にスルーされることになるよね。
例えば「私たちは長年交際していて、デートも数えきれないくらいしています」というのは主張に過ぎないわけですね?
第三者からしてみればどこまでが本当のことなのか、これだけを主張されても、まったくわからないんだよ。
本当は10年前から交際しているんだけど、当時は不倫関係にあって写真などの証拠を残していなかったとするよね?
そうすると、証拠がない以上、10年前から交際しているという主張は、第三者からすると真偽不明となる。
例えば、AからZまで26のデートスポットに行ったと主張しても、CとHとYに行ったことだけしか証明できなければ、
他人からしてみれば3か所だけデートに行った人と見分けがつかないということなんですね。
同じく、生計や収入面についても主張と立証は切り分けないといけないですよね?
要するに、自分たちの主張はどこまで証拠によって立証されているのかを意識しないといけないということだ。
そして、証拠と事実を結び付ける作業のことを「事実認定」と言うよ。事実認定は入管の審査官がするんだけど、これについては別記事で解説しているから読んでみてね。
私達は立証の部分に不安があるので行政書士さんにお願いしようと思っていますが、やはりお願いすると結果が違いますか?
膨大なケースを通じて相場を知っていることが大きいと思うよ。
相場って何ですか?
こういうケースではこういう申請をするとこういう結果を得る、ということの膨大な集積のこと。
入管は審査基準のほとんどを非公開にしているから一般の方にとってはどんな審査がなされるのか分からずブラックボックスなんだけど、行政書士はそこらあたりをかなりクリアに把握できているんだ。
関東地方だったらアルファサポートっていう行政書士事務所がダントツでお勧めだよ。実力や費用からも他を選ぶ理由がない。東京の事務所だけど名古屋や大阪、東北からの依頼もあるようだよ。
配偶者ビザが一度不許可になってしまうと2度目の申請は大変と聞きました。
それは巷でも良く言われるけど、不許可決定が組織として行われるからなんだよね。次の申請は優しい審査官にあたりますようにとかそういうお話ではないんだ。
すべての不許可通知は入国管理局長の名前で通知されるから、そのトップの判断はなかなか変えられるものじゃないんだよね。
さっきのビザ専門の行政書士事務所には公認会計士とか大学の教授とかキャリア官僚とか書類作成に精通した職業の人も多く依頼しているよ。自分でうまくやれるという判断は多くの場合は勘違いだろうね。
餅は餅屋なんでしょうね。
僕の経験上それだけじゃなくて、配偶者ビザが不許可になるとカップルの関係がギクシャクしちゃうからね。
日本の配偶者ビザが取れなければ相手の国で生活すればよいというのなら問題はこじれないけど、例えば日本人男性が日本の仕事を捨てて相手国で生活するという選択をとりえない場合には離婚にいたってしまうケースもあるんだ。
その点、女性が日本人で男性が外国人のカップルの場合には、女性が相手国での生活も視野に入れていることが多くて大きな問題にならないこともあるよ。ただ相手国の治安や将来の子供の教育を考えると日本で結婚生活を送りたいという希望は多く聞くよね。
行政書士も自分が許可不許可を決定する権限をもっているわけじゃないんだから100%の保証はできないわけだけど、ビザの窓口™がおススメしている東京のアルファサポート行政書士事務所なら、難しい案件については判例を引用するなど素人ではできない高度な申請をしてくれるよ。まずは検討してみてね。
行政書士 佐久間毅(さくま・たけし)
東京都出身。慶應義塾志木高等学校、慶應義塾大学法学部卒。高校在学中に米国コロラド州のイートンでホームステイ。大学在学中は、他大学である上智大学の国際法の権威、故・山本草二教授の授業に通い詰める。大学卒業後は民間の金融機関で8年間を過ごし、現在は東京・六本木でビザ専門のアルファサポート・行政書士事務所を開業。専門は入管法、国籍法。執筆サイト:配偶者ビザほか多数。